駄文:MySQLエコシステムと車の関係

MySQLサーバを市販されている乗用車だとすると、MySQL Clusterは整備されたサーキットでの高速走行に最適化されたフォーミュラカーな感じで、WebScaleSQLは市販車をベースにして、特殊な走行環境に最適化されたラリーカーなイメージか?




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フォーミュラカーの限界性能を引き出すためには特殊な運転テクニックのみならず、専門スタッフによるメンテナンスが必須。エンジンや仕様は市販車とは大幅に異なり、一人しか乗れなかったり荷物を搭載できない上、一般道での走行が実質的に不可など制限事項が多いが、圧倒的に高速。フォーミュラカーでの蓄積された技術が市販車に反映されたり、逆に市販車でのニーズをもとにフォーミュラカーの仕様が決められることも。




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ラリーカーの外観は市販車と似ていたり、エンジンも市販車のものをチューニングしたものを使用する。ただ後部座席が取り払われていてロールケージが取り付けられていたりエアコンが無かったりと安全性や快適性などの仕様は異なる。以前は大幅な仕様変更が多かったが、最近は市販車に対して限定的な改良にとどまることが増えている。
レギュレーションとして全般的な仕様は公開されているが、完成車は販売されていないため、各チームが個別に機能の追加や最適化を行って作成するのが基本。レプリカが一般向けに販売されることもあるが、実際のレース仕様車にするには自力での改造が必要となる。




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libmysqldはエンジンだけを販売している感じ。内燃機関を必要とする装置に組み込むことを目的として作られてる。インターフェースとなるハンドルやアクセルブレーキ類、動力伝達装置などは一切ついてこないので、自分で実装することになる。




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MySQLサーバのEnterprise Editionは、市販車の中でもカーナビや全席エアバッグなど様々な追加オプションに加えて保険や点検サービスなどを含んだグレードみたいな感じ。欲しいと思った装備がそのグレードにしか無いのに、いらない気がするオプションがついて来ちゃうあたりも似ている。でも最初いらないと思った装備も使ってみると実はものすごく便利だと気づくこともある。点検付きパッケージを買うと一部のオプションもついてくるのがStandard Editionっぽい。
一部装備を除けば純正パーツではなく代替品を自分で装着したり整備を自前でやることもできるので、車そのものにあたるベースグレード(コミュニティー版のイメージ)を使うケースも十分ありえる。以前はオプションだった装備がベースグレードに標準装備されることもあったり。


他にも一部の方々に喜ばれるような痛車や、せっかく便利なエンジンを搭載したのにわざわざ人力で引っ張るリアカーを再発明したようなものがあるあたりも、なにかエコシステムとして似ているのかもしれない。